
高松市の商店街にあるギャラリーで開催されていた
「うにのれおな クレヨン画展」が、今日その幕を閉じました。


最終日にうかがった会場には、
やさしい色と線で描かれた鳥や猫、草花の作品が並び、
訪れる人が次々と「かわいい」「癒される」と声をもらしていました。
その会場で、作者のうにのれおなさんに少しだけお話を伺いました。
普通ではない色の世界
かもね「普通の自然界にあるものでは考えられない色使いをされていますね」
れおなさん「はい。普通に見えている色を再現することにこだわらず、
“ここはこの色、この形”というデザインのアイデアが
描いているときに自然と浮かんでくるんです。
それを忠実に再現しています。」

かもね「なるほど。
正直に言うと、私などでは思いつかない配色で、
しかもそれが究極に調和している。
“最初からこの色だったのでは?”と思うほど完成されたデザインですね。
来場者の方々からも『かわいい!』という声が多く聞かれましたが、
確かに独特のかわいらしさがあります。
これはもう、センスとしか言いようがありませんね。」

れおなさん「はい(笑)。
高校時代の恩師がよく言っていたんです。
“絵をうまく描くことは教えられる。いくらでも上達できる。
だけど配色だけは生まれ持ったセンスなんだぞ”って。」
クレヨンで描く、やさしい物語たち
うにのれおなさんの作品は、
一見するとやさしく可愛い世界ですが、
よく見ると緻密な模様と大胆な構図が共存しています。
クレヨンを重ね、削り、また塗り重ねることで生まれる質感。
子どものころに触れたクレヨンとはまったく違う、
「大人のためのクレヨンアート」です。

どの作品も、見ているうちに色が語りかけてくるような不思議な力を持っています。
単なる“かわいい”にとどまらない、
どこか哲学的で心の奥に残る色彩の世界です。
香川から、やさしいアートを
香川県を拠点に活動するうにのれおなさんは、
ギャラリーや書店での個展を重ねながら、
イラストレーターとしても多方面で活躍。
TVCMや商品パッケージなどにも彼女の作品が使われています。
その活動の根底にあるのは、
「身近にアートを感じてほしい」という想い。
どんな人でも気軽にふれられるアートとして、
クレヨンという素材にこだわり続けているそうです。
柔らかな声に包まれて
会話をすると、れおなさんの声の調子や話し方そのものが、
まるで彼女の作品と同じようにやわらかく、朗らか。
言葉を交わすうちに、
まるであの温かな風景の中に自分も立っているような気分になりました。
クレヨンの色が人を包むように、
彼女の人柄そのものが“やさしいアート”なのだと感じます。

まとめ
うにのれおなさんの作品は、
見る人の心をやさしく包み込むような温もりと、
どこか懐かしい安心感を運んでくれます。
香川から発信されるクレヨンの魔法。
展示は終わっても、そのやさしい余韻は
きっとまだ多くの人の中で続いているはずです。


