
こんにちは、かもねです!
今回は香川県三木町にある「鰐河神社(わにかわじんじゃ)」の、なんともファンタジーすぎる伝説をご紹介します!
🐉 屋島でのんびりしてた乙姫に、突然ワニが来た!?
舞台は、かの有名な屋島の山頂。
ここでなんと、乙姫さま(天照大神とも!)が瀬戸内海や高松平野をのんびり眺めていたんですね。
「今日もええ景色やなあ〜」ってな感じで。
するとそこに、ワニがやってきた!
え、なんでワニ!?
でもこのワニ、ただのワニじゃないんです。
乙姫さまに向かってこう言いました。
「オレの背中、乗ってええよ。」
いや誰!?(笑)
でも乙姫さま、乗りました。ワニに。背中に。
🐊 ワニ、まさかの川登り
そのワニ、今度は新川をさかのぼってぐんぐん進みます。
そして着いたのが…今の三木町の鰐河神社のあたり!
ワニ「ここ、住みやすそうでしょ?」
乙姫「うん、ここ住むわ。」
てな感じで、なんと乙姫がそこに住んだという伝承が残ってるんです!


👸 その乙姫、実は豊玉姫だった!?
ここでややこしいけど面白い話。
この乙姫、実は豊玉姫(とよたまひめ)という神様でもあるそうで、
彼女は男木島など、香川県のいくつかの島でも祀られているんですよ。
香川、乙姫だらけです。
この豊玉姫は山彦と海彦伝説で出て来る竜宮城の乙姫。
山彦と結ばれて子供をつくるのですがそのお産の時に夫にこう言います。
「私のお産の姿は見ないでね」
鶴の恩返しにも同じようなセリフとシーンがありますね
でも見ちゃうんですね
こういう時って男ってどうして覗いちゃうんでしょう
覗きが男のロマンなんでしょうか・・・なんてしょうもない話は置いておいて
お産をしている豊玉姫の姿はワニだったといいます。
ここでいうワニはサメのこと。
あの因幡の白うさぎさんに踏みつけられていたのもワニと書いてサメ。
豊玉姫は真の姿を見られたことで竜宮城に帰ってしまいます。
生まれた子がウガヤフキアエズ。
育ては妹の玉依姫に任せたのでずかその玉依姫とその子(ウガヤフキアエズ)が結ばれて神武天皇(初代天皇)がお生まれになったとされています。
よくかんがえなくてもこれって叔母と甥の結婚なんですね
屋島の麓にウガヤフキアエズ神社
そしてそのウガヤフキアエズを祀る鵜羽神社が屋島の麓の浦生という地に残ります。
ちなみにこの屋島の湾に注ぎ込んでいるのが新川。
これを遡ると鰐河神社。


鰐河神社の前面にしっかりと新川の上流があるわけです。
なんだかよくできた話ですよね
ワニという一族
ここでワニっていったいなんだろう?といろいろ考えちゃいます。
まず古代においてワニはサメのことだったりもします。
さっきも書きましたけど因幡の白ウサギに出てくるサメは古書ではワニと書かれています。
ところで大和朝廷初期の頃に朝廷の中心で天皇の補佐として大活躍していた大きな氏族が確認されています。
その氏族の名こそ「ワニ」
漢字では和邇氏と書かれたりするのですが

おそらくは鰐河神社も和邇賀波神社だったと推察できます。
そしてこの和邇氏は春日氏へと連なります。
春日氏は藤原氏にも連なるとも言われ、藤原氏は春日大社を大切に祀っています。
日本全国の春日神社も和邇氏や藤原氏が関係しているとか。
??
お気付きの方もいるでしょう。
新川は春日川と加工で同一になります。
古代はこの二本の川は中流まで1本だったとも言われています。
そして新川と春日川の間には春日神社・・・。
妄想は広がるばかり
と、いうことで新川の流れと神社の位置など

屋島と新川と春日氏。
ここで何らかの歴史があることが窺い知れます。